【コラム】不動産投資 第五話「地震に強い不動産」鶴間正二郎

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鶴間 正二郎

1965年生まれ。宅地建物取引士。自動車業界で7年、不動産で19年の実務ののちライターとして活動。経験者だからわかる不動産の深い話をテーマに記事を投稿しています。趣味は御朱印集め。柔道弐段。

宅地建物取引士かつライターの鶴間正二郎です。不動産業界で19年間務めていたこともあり、裏も表も知り尽くしています。コラムでは、経験者だからわかる不動産の深い話をテーマとした記事を書いていきます。今回のテーマは、タイプ別の特色について。

■地震への強さを示す「新耐震基準」や「耐震等級」って何だ?

安定した収益を生み出す投資用不動産ですが、破損して住めなくなってしまえば巨大なお荷物です。そうならないために最も心配しなければならないのは地震であり、投資用不動産を探す際は耐震強度というものをチェックする必要があります。今回は地震に強い不動産についてご説明します。

◎「新耐震基準」とは何か

現行の建築基準法における耐震構造の基準は昭和56年6月1日以降に建築確認を受けた建物から適用されており、「新耐震基準」として東日本大震災以降急速に知られるようになりました。それに対してその前日までに適用されていた基準は、旧耐震基準と呼ばれて区別されています。

◎巨大地震に遭遇しても死なないことを目指している

新耐震基準は昭和53年に発生した宮城県沖地震をきっかけとして制定されたもので、コンセプトとしては「その建物が存在する期間中に1回発生するかしないかという規模の地震に遭遇しても死なない」ということを目指しています。具体的には「震度7程度の地震で倒壊しない、震度6クラスの地震なら軽微な損傷にとどまる」ということが求められており、「震度5程度の揺れで建物が倒壊しない」という旧耐震基準と比べると大幅に強化されたものになりました。平成7年に発生した阪神大震災において多くの建物が倒壊しましたが、新耐震基準で設計された建物が倒壊した事例はほとんどなかったといわれ、これは東日本大震災でも同様であったようです。

◎耐震等級とは何か

新耐震基準とは別に「耐震強度」という言葉が使われる場合があります。これは平成12年に制定された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)に基づいて制定されたもので、新耐震基準を満たしていれば1、新耐震基準の1.25倍の強度があれば2、1.5倍の強度があれば3になります。

大雑把なイメージとしては、耐震等級2は「避難所となる建物(学校等)と同じレベル」耐震等級3は「大規模災害発生時に防災活動の拠点となる建物(市役所、大病院等)と同じレベル」ということになります。

◎耐震等級3のマンションは見たことがない

耐震基準は1上がる度に建築費が上昇してその分だけコストに跳ねる上、壁の厚みや窓の大きさに影響するなど住み心地に関わる場合があります。耐震等級2のマンションは一時流行しましたが、建築費が高騰した最近はあまり見なくなりました。等級3の戸建は見たことがありますが、マンションでは存在しないだろうと思っています。

筆者自身も新耐震基準で建てられたマンションに住んでおりますが、「たとえ何が起こっても、自宅にたどり着きさえすれば何とかなる」と思えるのはやはり安心です。借主の安全ということを考えても持つべきは地震に強い物件でなければなりません。物件探しをする際にはどの時期に建てられたものであるか、必ず確認するようにしてください。

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鶴間 正二郎

1965年生まれ。宅地建物取引士。自動車業界で7年、不動産で19年の実務ののちライターとして活動。経験者だからわかる不動産の深い話をテーマに記事を投稿しています。趣味は御朱印集め。柔道弐段。

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