【コラム】不動産投資 第八話「事前に見分けるのは難しい」鶴間正二郎

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鶴間 正二郎

1965年生まれ。宅地建物取引士。自動車業界で7年、不動産で19年の実務ののちライターとして活動。経験者だからわかる不動産の深い話をテーマに記事を投稿しています。趣味は御朱印集め。柔道弐段。

こんにちは、宅地建物取引士かつライターの鶴間正二郎です。不動産業界で19年間務めていたこともあり、裏も表も知り尽くしています。コラムでは、経験者だからわかる不動産の深い話をテーマとした記事を書いていきます。今回のテーマは、買ってはいけないマンションについて。

■買ってはいけないマンションを見分けるのは難しい

マンションでは管理が大切で、投資用物件の購入に際しても「買ってはいけない物件の見分け方」といった記事を読むことが多いと思います。そういった記事では事前に取り寄せるべき資料と確認すべきチェックポイントを提示し、「シビアな目でしっかり選べば良い住まいを手に入れられる」と書かれているものですが、管理の良し悪しを事前に見分けるのはそんな簡単な話ではありません。筆者の実務経験に基づいてご説明します。

◎申し込み前に資料を取り寄せるのは簡単ではない

マンションを購入する場合、通常は契約直前の重要事項説明まで管理組合の詳細情報はわかりません。

そのためネット記事では総会議事録、長期修繕計画書といった資料を事前に管理会社から入手することを勧めていますが、これは意外と難しいのです。

資料の取り寄せには手数料が発生します。仲介会社が客から受け取ることができるお金は成約時の仲介手数料だけで、内見時の交通費等の経費は請求できません。(イレギュラーなものについては請求できるらしいがあまり知られていない)成約しなければかけた経費は全て無駄になるため、買うかどうかわからない状況で仲介会社が快くやるとは思えません。

◎資料には省略されている事項がある

仮に資料を入手できても次にその中身を自分で理解しなければなりません。(仲介会社の営業マンではまず無理)

多くの記事で「議事録を読めばマンション内の全てがわかる」と総会議事録を評していますが、実は議事録では省略されることが多くそれだけ読んでも何もわからないのです。

決算報告や工事の実施に関しては議案書に詳細な資料が添付されますが、議事録においては「議案書記載の通り」と書かれるのみです。そのため議事録だけ読んでも「決算が承認された」「工事の実施が承認された」ということがわかるだけで、内容については一切わかりません。議事録は議案書とセットでなければ意味がないのです。

筆者は大手と中小の二つの管理会社を経験していますが、どちらも書式はほとんど同じでした。恐らくほとんどのマンションでも同様だと思います。

また議案書を入手できてもそこには無数の数字が並んでおり、素人が「財務状況は適正か?」「修繕積立金は十分に貯まっているか?」「未収金が多すぎたりしないか?」などわかるものではありません

◎筆者が考える策は次回ご紹介

「買ってはいけないマンションを見分ける」ことがいかに困難かをご説明しました。検討に時間をかけすぎるといい物件であってもなくなってしまいます。筆者がこれしかないと考える、簡単で簡潔明瞭な策については次回ご説明します。

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鶴間 正二郎

1965年生まれ。宅地建物取引士。自動車業界で7年、不動産で19年の実務ののちライターとして活動。経験者だからわかる不動産の深い話をテーマに記事を投稿しています。趣味は御朱印集め。柔道弐段。

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