【コラム】不動産投資 第十八話「最も強みのある間取りとは?」鶴間正二郎

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鶴間 正二郎

1965年生まれ。宅地建物取引士。自動車業界で7年、不動産で19年の実務ののちライターとして活動。経験者だからわかる不動産の深い話をテーマに記事を投稿しています。趣味は御朱印集め。柔道弐段。

こんにちは、宅地建物取引士かつライターの鶴間正二郎です。不動産業界で19年間務めていたこともあり、裏も表も知り尽くしています。コラムでは、経験者だからわかる不動産の深い話をテーマとした記事を書いていきます。今回のテーマは、「最も強みのある間取りとは?」。

■人口減少をものともしない、最も強みのある間取りはどれか?

人口が減少するにもかかわらず新築住宅の分譲は続いており、今後日本では空き家の増加が深刻な社会問題となることが予想されています。こういう状況になると入居者獲得のために賃貸物件の間では激しい賃借人獲得競争が繰り広げられることになりますが、これを勝ち抜いて安定した稼働率を確保するためには他の物件にはない「強み」があって他物件と差別化できることが必要です。前回は駅からの距離についてご説明しましたが、それ以外の強みとしてはどのようなものがあるでしょうか。

◎常に新築物件の脅威にさらされるワンルーム

投資用不動産として最も手頃なのは単身者向け用のワンルームマンションです。価格が安いうえに物件数が多いため容易に入手可能ですが、それは同時に差別化することが難しいことを意味します。

ただでさえ物件数が多い上、最新設備を備えた新築物件が毎年大量に賃貸市場に投入されます。竣工時には最新であったにもかかわらず年々目新しさがなくなって時代遅れとなっていくことを「陳腐化」といいますが、ここにはまってしまうとアリ地獄に落ちたようなもので、退去により空き室になってしまうと容易なことでは埋まらなくなります。

「新築」というキーワードに対抗できるだけの強みがなければ賃料を下げるしかなく、それは直接収益に影響します。

◎一度空くと埋めるのが難しいファミリータイプ

2LDK以上のファミリー物件は高額な賃料を設定することが可能です。ファミリー層は単身者と比べて動きにくく、一旦入居してもらえれば長期間住んでもらえることが期待できます。

一方で一旦空いてしまうと大変なのがこのタイプです。4月1日に新年度がスタートする人が大多数の日本では1月~3月が引っ越しシーズンであり、この時期を逃してしまうと埋めるのが難しくなります。

ファミリー向けは企業の借り上げ社宅としても利用されることが多いのですが、その分だけ景気変動の影響も受けることとなります。(リーマンショックの翌年の3月は閑古鳥が鳴いていた)

◎単身者でもカップルでも利用可能な1LDKの強み

投資用物件として筆者が最も強いと考えているのが1LDKです。この間取りは基本的には単身者向けですが、一方でカップルとしての利用も可能であり、結婚後の新居として検討される事例も数多くあります。単身者用としては割高な賃料であっても、カップルで使用するなら決して高いものではありません。

ワンルームタイプに比べると物件数は少ないため陳腐化が進行する恐れはそれほどなく、筆者の印象としては立地の良い1LDKはいつ解約となっても比較的短期間で埋まっていたように思います。

◎筆者が考える最も強みがある物件

テレビ番組でよく見る企画でレポーターが賃貸物件を案内し、スタジオにいる出演者が賃料を予想するというものがあります。様々な最新設備が画面に映るたびに出演者が「すごぉーい!」と歓声をあげるのがお決まりの演出ですが、賃貸物件の賃料を設定する際に重要なのは駅からの距離と間取り(広さ)と築年数であり、これ以外の要素が影響することはほとんどありません。

以上の点から、「主要駅徒歩8分以内の1LDK」というのが筆者が最も強みがあると考える物件です。人口減少が続いて空き家の増加が今以上に社会問題化したとしても、このような物件なら必ず入居希望者は存在します。

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鶴間 正二郎

1965年生まれ。宅地建物取引士。自動車業界で7年、不動産で19年の実務ののちライターとして活動。経験者だからわかる不動産の深い話をテーマに記事を投稿しています。趣味は御朱印集め。柔道弐段。

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